優待取りのつなぎ売りを行うことで、株価変動の影響を少なくできるなどのメリットが期待できます。
株主優待をいただくには、つなぎ売りという方法があることを知っておくと良いでしょう。
コストやデメリットなど注意すべき点もあるため、是非とも覚えておいてください。
まずコストについてですが、空売りを行うことにより発生します。
空売りとは信用取引の際に行われる方法で、証券会社から借りた株式で売り建てを行います。
しかしその際のコストが優待によるメリット以上となる場合もあるため、取引には注意が必要です。
空売りにかかるコストを、貸株料と言います。
新規売りの金額と年利と日数を掛け合わせ、それを1年間の日数である365日で割ることで計算できます。
必要な情報がわかっていれば、自分で計算できます。
そして逆日歩がかかる場合もあります。
空売りを希望する人が多くなると、証券会社が貸し出せる株が限られてしまいます。
投資家からのリクエストに応じるために、市場から調達する場合もあるのです。
そうなると証券会社側の負担が大きくなるため、貸株料とは別に追加のレンタル料として逆日歩がかかるのです。
逆日歩を避けるためにも、空売りの際は制度信用取引ではなく、一般信用取引で行うのがおすすめです。
注意すべきデメリットについてですが、信用口座を開設する必要があることです。
開設だけなら無料でできます。しかし開設のために時間がかかり、申し込みをしてすぐに取引できるわけではないのです。
優待株を購入するつもりならば、早めに開設することをおすすめします。
そして開設は誰でもできるわけではなく、証券会社ごとに条件が存在します。
たとえば80歳未満の成人であり、投資のために十分な資産があるかなどがポイントとなります。
不当なインサイダー取引を防止するために、証券会社や金融機関で証券を取り扱う業務に従事していないことも重要です。
満たすべき条件が微妙に異なる場合もありますが、だいたいは上記した通りです。
信用取引には通常の株式取引とは異なり、3倍のレバレッジがかけられます。
つまり信用口座の開設後に、リスクの高い取引ができるようになるのです。
そのため誰でも簡単に開設できるわけではなく、株式投資の経験が足りないと判断されると許可を得られないこともあります。
コストやデメリットがあることは事実ですが、優待取りのつなぎ売りにより大きなメリットも得られます。
悪い部分にのみ注目するのではなく、良い部分にも注目してみてください。